『長い長いさんぽ』
「ゆず」を買い始めてからの日々をつづった作品はすでに数冊出ているからそちらを見てもらうとして、「長い長いさんぽ」。
人より寿命の短いいきものと、共に暮らすことのつらさ。
ペットを飼う、ということは「庇護するべきもの」を自らのうちに抱え込む、ということだ。子供のようであるけれど、子供と違って成長したりはしない。「可愛がられる対象」のまま成長し、年をとり、そしてそれは、ふつう、自分より先に死んでしまう。
ゆずの死に目に会えなかった須藤真澄の、仮想してから埋葬するまでの行動は、ペットを飼わない人から見れば奇異に見えるかもしれない。ああ、でも、本当に好きだったらそのくらいのことをきっとしてしまうのだ。私はこれを読んでほろほろと泣いた。わんこを飼っている、この本を貸してくれた友人も泣いたという。その気持ちが良く分かった。
なんというか、マンガとして面白いとか良くできてるとか、そういう話をしようと思っていたのだけど、やっぱり無理だ。
猫は(犬も)可愛いし、きっと共に生きる生活は実り多いものだと思う。でもいつかきっと自分より先に死んでしまうのだ。一緒にいる時間が楽しければ楽しいほど、別れがつらい。たのしさも、かなしさも、つらさも、そして再びの出会いのうれしさも、よく描けていると思う。
(……まあ、それはそれとして、こういう「飼い猫とのお別れ」の切実をマンガにしたものを読んでしまうと、私は「成長しない、庇護する対象を抱え込むこと」について考え込んでしまう。犬や猫を可愛いと思うからこそ、飼えないでいることと絡むんだけど。飼いたい、ということに後ろめたさがある、のか。このあたりはもうちょっと考え込もう。)
とまれ、ゆずはきっと幸せだったろうなあと思った。
それを実感するためだけにでも、読まれるべき一冊ではあると思うけどさ。
ああしかし。(以後どっかでリピート)
Reference Links
青い渦 長い長いさんぽ パグっこ……(泣)
十二の風: 『長い長いさんぽ』
長い長いさんぽ
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