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久住昌之・谷口ジロー 「孤独のグルメ 【新装版】」
個人で雑貨の輸入販売業を営む男・井之頭五郎(いのがしら ごろう)。
彼が 仕事の合間に立ち寄った飲食店での諸々を、淡々と、かつ丁寧に綴った短編集です。
「となりの801ちゃん」の、たぶん2巻に パロディネタとして登場していた作品。
そこで作品名を知って、以降「酔拳の王」の2008ナツ100などでも見かけて 気になっていました。
で、そんな「気になっている作品」が ある程度の数になってきたので、地味に溜まってたamazonポイントで一気買いをしてみたのでした。(他にも「深夜食堂」とか「海街diary」とか色々買ったよ)
閑話休題。
この「孤独のグルメ」は、島耕作をあっさりさせたような風貌の中年男性・井之頭五郎が、見知らぬ街で ひとりフラッと定食屋に入って、最初にオーダーしようとしたものが品切れでしょんぼりしたり、周りの客につられて 思わず追加注文したり、その結果 ちぐはぐな数品が目の前に並んでしまったり、でもどれも美味くて満足したり、そして食べ過ぎたり、という漫画です。それでいて、そこはかとなくハードボイルド風味。
タイトルに「孤独」や「グルメ」なんて単語が入っているものだから、読む前は 「(パクッ)これは…○○産の××!しかもこの季節にしか取れない稀少なものだ!○○産に特有の、この、まったりとしたコクがあって、しかもしつこくない…」 系の作品なのかと思っていました。
加えて、よく「孤独のグルメ」ネタとして引用されるこの台詞、
モノを食べる時はね
誰にも邪魔されず自由で
なんというか救われてなきゃあダメなんだ
独り静かで豊かで・・・
これが、蘊蓄を感じさせる雰囲気だったので…。
確かにこの台詞は 井之頭五郎の哲学が凝縮された台詞なのだけど、彼の姿勢は「有名店を梯子して一番美味しいモノを探し出す」のではなく、「深夜にコンビニに行って、安っぽいお総菜や缶詰を色々と買い込んできて、(ちょっと楽しそうに)「この漬け物はイマイチだなぁ」って呟きながらも それらの『食事』を満足して平らげる」感じ。
彼は食事中、わりと「うん!うまい」しか言わない。その「うまさ」を表現するオノマトペは、皆無といってもいいくらい。
でも、食事中の さりげなくとりとめのない思考として描かれる、
こういうの好きだなシンプルで ソースの味って男のコだよな
などが、どれも 不思議と印象に残って、じわじわと後を引く。
10年前に連載されていた作品なので、知っている街が舞台になっている回では、例えば「秋葉原の駅前に、まだバスケ広場が!」などの懐かしさも…。
投稿者 honjo : 2009年02月02日 13:34
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